シングルハラスメントをする人の心理学

街コンレポート_ベットの上で膝を抱えている女性

シングルハラスメントとは、「結婚」に関連する話題を未婚の男女に対して不快な表現で発することです。たとえ無意識的でも、発言する人の中に「結婚は善」という価値基準が含まれるケースが多く、不快感を与える原因となっています。

このページでは、シングルハラスメントの発言例や心理状態と考察、かわし方をまとめました。

シングルハラスメントの例

★彼氏(彼女)いないの?

意訳例:彼氏(彼女)ができなくて悩んでいるんでしょ。

様々なコミュニティーで飛び交っている質問。自然な会話の中で出てしまうこともあるかもしれませんが、かなり個人的でシングルハラスメントになりうる質問です。さらに、そのあとに「いつからいないの?」「~だから恋人出来ないんだよ」と「彼氏が欲しいけどできない」と決めつけた発言が続くと完全にアウト。友人同士ならまだしも、職場では業務にまったく関係ない無意味な会話なので控えましょう。

★子どもがいない人にはわからないかな

意訳例:私は(僕は)子どもがいる状態も子どもがいない状態も経験したけど、子どもがいる方が色々と大変なんだよ。だから同じ仕事をしていても子どもがいる人の方が大変だよね。

子育てをして学ぶことはたくさんあります。誰かに子育ての大変さを聞いてもらいたいこともあるでしょう。しかし、「子どもがいない人には分からない」という言葉には子どもがいない人を見下すようなニュアンスが感じられます。彼氏・彼女がいない人がこの言葉を言われると、「そんなに大変だったらなんで子どもを作ったんだろう?」「えっ、どうせ子育てしてるのは奥さんなんじゃないの?」「その通り、分かるわけないよね」という感想しかわかないでしょう。

★結婚する予定は?

意訳例:あなたの年齢って結婚適齢期だよね?そろそろ結婚する予定がないとやばいですよ。

シングルハラスメントの代表格の言葉と言っても過言ではありません。質問の意図は状況によって様々ですが、「結婚する予定がない」と答えると話が途切れるか、不要なおせっかい発言が飛び出すのが容易にイメージでき、恐怖心をあおります。この発言は職場より親戚間で出やすいのが特徴。結婚は良いことで、結婚する気配がない親戚を心配してあげているという感覚で発言しているケースが多いです。かなり個人的な話をみんなの前でされ、価値観を一方的に押し付けられる精神的ダメージはまさにシングルハラスメントの王様と呼ぶにふさわしいものだと言えます。

シングルハラスメントの例からわかること

シングルハラスメント発言には、ほとんど発展性がなくコミュニケーションとして不完全なものが多いと言えるでしょう。意識的にこのような発言をしている場合は、意訳例のように未婚者を見下すための発言だと考えられます。無意識的な場合は、自分の質問がこの後どのようにつながっていくのかイメージできない想像力の乏しさを推察することができます。

シングルハラスメントに対する世間の声

  • 本当にうるさい。結婚したからって幸せとは限らない。
  • ひたすら無視です。軽蔑しかしません。
  • 赤の他人に自分の価値観を押し付けられるのは迷惑。
  • これでも昔よりは良くなっているのかもね…。
  • なんで結婚してないだけでいろいろ言われるんだろう?親戚の集まりとか嫌すぎる。早く世の中変われ!
  • 結婚決まった友人が上から目線でアドバイスしてくる…。相手がどう思うかの想像力がないよね。

シングルハラスメントをする人の思考とその考察

結婚は「善」

シングルハラスメントをする人は、悪意の有無は別として結婚は「善」、結婚していない人は「悪」と捉えている傾向にあります。自分の発言が相手を傷つけていることに気づいていても「自分は正しい」「相手は言われても仕方のない存在」と考え、一種の正義感と優越感に浸っているのです。

●考察
この思考には以下の心理的背景を垣間見ることができます。

  • 極端(白黒)思考
  • 公正世界信念

極端思考とは?

極端思考とは、物事を0か100、善か悪かで捉える思考のことです。物事の捉え方に中間がなく、良い・悪いを自分の基準で決めつけがち。結婚しているのは良いこと、結婚していないのは悪いこととして捉えるのは、極端思考の強い人だと言えるでしょう。

公正世界信念とは?

意味もなく突然不運に襲われることはないという考えが公正世界信念です。つまり公正世界信念の強い人は「不運に見舞われている人は、その不運に見舞われるだけのことをしたためにそうなっている」と考えます。結婚できないという不運に見舞われたのは、その人に何か問題があるという思考の原因です。

ただのコミュニケーション!みんな楽しんでる

シングルハラスメントをする人の中には、自分の発言が相手にどのように映っているのか分かっていないというケースがあります。そのため、コミュニケーションとして楽しめる話題であると勘違いしていることもあります。

●考察
この思考には以下の心理的背景を垣間見ることができます。

  • 空気が読めない
  • 自分の発言がどのような意味を持つのか言語化できていない
  • 想像力がない

空気が読めない

シングルハラスメントを頻発する人は自分の発言で相手の顔がくもったり、周囲の人が怪訝そうな表情をしていることに気づきにくい性質を持っています。シングルハラスメント以外にも失言が多いなら、まったく悪気がないと言えるでしょう。

自分の発言がどのような意味を持つのか言語化できていない

どんな意図や思いがあって言っているのかということをうまく説明できない言葉足らずの人は、相手が違う意味合いで言葉を受け取ってしまうということに気づきません。発言側の国語力のなさが、ハラスメントの原因の一端を担っている可能性があります。

コミュニケーション力がない

シングルハラスメント的発言は、会話として発展させることが難しいものが多いです。Yes or Noで答えれば完全に終わってしまうような内容も多く、ユーモアにも代えにくいのが特徴。コミュニケーションの引き出しが少なく、このような話題しか思い浮かばないと考えられます。

シングルハラスメントのかわし方

シングルハラスメントをかわす方法として、以下の方法があります。

  • 話をスルーする
  • 結婚願望がないと言う
  • 独身の楽しさをアピール
  • 皮肉でかえす
  • 関わらない

しかし、皮肉や独身の楽しさをアピールして対処しても結婚を「善」と捉えている相手は聞く耳を持たないことがあります。スルーや関わらないことがすぐにできる対処法として最も有効です。

シングルハラスメントをする人の心理特性は、改善しなければその人にとって不利益になるものばかり。付き合うだけ時間の無駄です。気にしないようにしましょう。

それでも苦しいのは、あなた自身が結婚を「善」ととらえているからです。立場が変わった時にシングルハラスメントをする人と同じようなことをしないためにも、自分に自信を持ちましょう。積極的に活動し様々な人と出会うことで、シングルハラスメントをする人が持つ固まった思考がちっぽけなものに思える気にならなくなります。

参考文献

被害者非難と加害者の非人間化―2 種類の公正世界信念との関連―[PDF]

解離の防衛機制的側面の特徴[PDF]

 

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