ドラマティックな恋がしたい！恋愛ドラマから読みとってみる

世の中草食化が進んだとは言え、女性はいつだって恋愛にドラマを感じていたいもの。男性だってきっとそう、だって恋愛って本能ですもの。

恋したい男女に人気の恋愛ドラマ。国内外から書籍に至るまで、その傾向を知ることで隠された本音がわかるかも？！

まずは各ジャンルの今時、恋愛事情をご紹介します。作品名はあえて伏せていますがあしからず。

テレビドラマ編

国内作品

ここのところヒットする恋愛ドラマは、少女漫画や青年漫画が原作、というパターンが多いですね。以前は脚本家が作ったオリジナル作品が多く、漫画がドラマ化されるとかなり話題になりました。

作品名は控えますが、見た目普通の健気な看護師がイケメン天才医師に恋する「格差恋愛」は漫画が原作です。一昔前に流行って最近リニューアルが発表された「東京恋愛物語（直訳）」も漫画が出自。テレビドラマから流れてくる恋愛スタイルは、漫画を踏襲していると言っても過言ではありません。

また、ドラマと言ってよいのかわかりませんが、リアリティ番組もまだまだウケています。出会いをセッティングされた複数の男女間で、どんな恋愛模様が展開されるのか？が注目の的。テレビ局が登場人物の身元を確認した、一種のお見合い番組、のようなものでしょうか。

海外作品

日本で観られる韓国や中国ドラマは、約半分が歴史もので恋愛ドラマと勢力を分けています。「家柄が違う」「敵対する会社のスタッフ同士」など、あらゆる壁をセッティングして盛り上げるのが特徴です。シェークスピアばりの悲壮感あふれる恋愛モードに、ハッピーエンドを望む視聴者の声援がこだまします。

日本の漫画を原案とした作品もあり、互いに影響しあっている部分も大きいよう。

韓流ドラマが流行ったきっかけはあの作品、亡くなったと聞かされていた元カレが記憶を失くして戻ってくるやつです。ことあるごとに涙を流すヒロインに感情移入しつつ、事情を知ってる婚約者や邪魔する友人など盛りだくさん。記憶が戻るというジョーカーのような切り札で、ある意味予想が立てやすく安心して観ていられました。

かたや英語圏を思い返すと、日本に入ってくるドラマに恋愛ものってあった？ぐらいに層が薄いです。サスペンスやホラー、リーガルもの、SFといったジャンルに、エッセンスのように恋愛が絡むのがほとんど。恋愛ドラマにジャンル分けするなら、女性4人が恋愛話ばかりしてたあのドラマぐらいでしょうか？あれは純粋に恋愛というより、女の友情を描いたドラマですが。

書籍

少女漫画

この分野は恐ろしいスピードで進化しております。恋愛の舞台は学校、というのは変わりませんが、中には「小学校」という設定も。大学受験や就職を目前に控え、変わっていく人間関係を丁寧に追う作品があるかと思いきや、「あいつはお前に似合わない」なんてセリフを吐く男子小学生が人気の作品まであるのです。受け入れにくい人もいるでしょうが、それぞれアニメ化されて人気の作品。いやー、時代ですね。

少女漫画での盛り上がりは、主に「ライバルの登場」です。恋が実ってうふふな状態から、ライバルが登場して焦りまくる！相手がいるけど諦めきれない、熱すぎるキャラを頻繁に登場させて場を盛り上げていきます。姪っ子（小学生）に「これって現実にあるの？」と聞いたら「そんなに揉めない」と返事がきました（笑）。揉めないということはあるってこと？！学業に専念してほしいと思うのは私だけですか？

青年誌

思い切り大人向けの漫画は仕事と絡めた進行が多く、ある意味リアリティが感じられる作品が多いです。ドラマ化された原作をもつ大御所漫画家さんがその後の話を描くこともあり、恋愛だけでなく人生を語っている感が強し。恋愛じゃなくて人類愛かと思うほどです。

ある動物漫画で「恋愛と料理は同じです。強火じゃ焦げてしまうけれど、弱火でじっくり煮込むから美味しくなる。ときおり火から下ろして、より味がしみ込みやすくなるようにする工夫も大切」といった話がありました。なるほど！じっくり育てる愛か！とひとしきり感心したものです。

ちなみにこの話、生徒から「先生は待てずに途中でつまみ食いしたことありますか？」と突っ込まれケンカに突入！というオチでした。

ハーレクイン小説

はい！王道の恋愛小説です。さまざまなシチュエーションを交えて、これでもか！というくらい恋愛を語ります。中東諸国の王子と欧米出身の女性というカップリングが多く見られるのは、秘密めいたな雰囲気を楽しむためでしょう。漫画化された場合はほぼ100％、浅黒い肌をもつ美男子と金髪碧眼の女性になるのは、日本人の好みだけとは言えません。

同人誌・二次小説系

はっきり書くとボーイズラブのことです。LGBTが認知されるにつれこの系の作品を堂々と読めるようになったのは喜ばしいこと。アニメや映画などの映像作品の原作に用いられることもあり、十分に市民権をもつ分野だと言えます。

この分野で盛り上がる条件、それは恋愛対象が増えることではなく「いや、対象が増えるのではなくシフトチェンジしただけ」というシチュエーション。いわゆる「ノンケが転ぶ」状態です。今までありえなかった思考パターンが育っていく過程は、過去の恋愛観を全て覆す、壁を壊すかのようなエネルギーが放出され、もはやゲシュタルト崩壊です。