夫婦でマンションを購入するのに必要なこと

マンションなど家の購入は、夫婦にとって大きなライフイベントのひとつですよね。大きな買い物だからこそ、しっかりと基礎知識をつけてから学びたいという方は多いはず。ここでは、夫婦でマンションを購入する際に知っておきたい基礎知識をまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてください。

マンション購入の要・住宅ローンの基礎知識

夫婦でマンションを購入する際に知っておきたい、住宅ローンの種類とその概要をピックアップ。まずは、各ローンの特徴を大まかに把握しておきましょう。

団信

団信とは「団体信用生命保険」の略称です。多くの金融機関は住宅ローン契約の必須条件として、団信への加入を設定しています。

団信に加入しておくと、契約者が死亡したり高度障害などが残ったりしても、残りのローン残債が全額支払われます。

連帯債務型ローン

連帯債務型ローンは、その名のとおり夫婦の一方が主債務者、もう一人が連帯債務者となるローンのこと。夫婦の合算収入がローン審査の対象となるため、融資が比較的受けやすいという魅力があります。ただし民間の金融機関で、この連帯債務型ローンを取り扱っているところはまだまだ多くありません。

ペアローン

夫婦それぞれが別々のローンの債務者として契約し、各自で返済を行なうローンシステムです。単独でローンを組むケースと比べると、借入額を多めに設定できるのが魅力です。くわえて、それぞれの住宅ローン控除を受けられるのもペアローンの特徴です。

ライフスタイルの変化をイメージして

マンションを購入する際は、出産や転職、子どもの成長といったライフスタイルの変化をイメージすることが大切です。

子どもは作るか否か

子どもを作る予定があるのであれば、妻の妊娠や出産、育児で世帯収入に変化があることを見越しておく必要があります。妻の収入が減ったとき、代わりにローン返済に充てられるお金がどれぐらいあるかを概算しておきましょう。また、家族構成が変わったときに快適に暮らせるか、部屋数は十分かといった点も考慮する必要があります。

転勤の可能性はあるか

今後、転勤の可能性があるか否かも考慮しておきましょう。単身赴任する場合は、赴任後に元のマンションに戻れば引き続きローンによる控除を受けられます。

家族で引っ越しする場合でも、住宅ローン控除の対象期間内に再び住居へ戻ってくれば残り期間の控除を受けることができます。たとえばローン控除の対象期間が10年だとして、入居3年目に引っ越して6年目に戻ってきた場合、控除期間は4年となります。

住みやすさと売りやすさを重視する

夫婦でマンションを購入する際は、価格や住み心地だけでなく資産価値も重視しましょう。駅近物件、築年数が比較的新しい、周囲の公共施設や商業施設が充実しているといった物件は、いざとなった時に売りやすく資産価値の高い物件です。

DINKS夫婦にはコンパクトマンションという選択肢も

子どもを持たず、将来的にも子どもを持つ予定のない共働き夫婦「DINKS」。そんなDINKSには、コンパクトマンションという選択肢もあります。コンパクトマンションには明確な定義がありませんが、その多くは1LDK~2LDKほどの広さを有しているのが特徴。「ワンルームや1Kだと狭いけど、子どもを作る予定はないからファミリー向けマンションは広すぎる」という夫婦のニーズにぴったりなマンションです。

これまでのマンション市場は、単身者向けのワンルームや1K、ファミリー向けの3LDK~という物件が幅を利かせていました。しかし近年では晩婚化やライフスタイルの多様化が進んで、DINKS夫婦のニーズにぴったりなコンパクトマンションが増えています。

築年数を考える

「マンションの価値は築年数が新しければ新しいほど高い」とお考えの方は多いはずです。確かに築年数が新しいマンションは設備が整っており、耐震性などの性能にも優れています。その一方で、マンションの資産価値は築20年~25年程度で底値を迎えるのも事実。新しすぎるとその分値崩れしやすくするため、将来的な資産価値が思ったより残らないことがあるのです。

将来的な資産としてマンションを選びたいのであれば、築20年以上のマンションがおすすめ。一般的な基準としてはやや古めですが、その分価格が底値になるタイミングと被るので大きく値崩れしにくく、安定した資産価値をキープできます。最近では中古マンションをリノベーションして住むというケースも増えているので、新築・築浅物件にとくにこだわりがない方は、こうしたケースも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

マンション選びをする際のポイント

ここからは、実際にマンション選びをする際のポイントをまとめています。

周辺環境を下見しておく

物件見学は室内を中心に下見するため、マンションの周辺環境までは把握しきれません。くわえて物件見学の予定は日中に設定されるケースが多く、夕方~夜間の雰囲気も十分に把握しきれないところがあります。時間を作ってマンションの周辺環境を下見したり、夜の雰囲気をチェックしに行ったりするのがおすすめです。日中は周囲の人通りが多く賑わっていても、夜になると人通りが少なくなり、治安面に不安を覚える可能性があります。

収納は十分かを確認する

収納スペースが十分にあるか否かも重要なチェックポイントです。収納スペースが不十分だと、掃除や片付けの際に不自由さを感じやすくなります。夫婦の二人暮らしはとにかく物入りなので、なおさらです。「夫婦二人に十分な収納スペースがあるか」「将来子どもが生まれた際、収納スペースは足りるか」という点をチェックしましょう。

ペットの飼育は可能か

現在ペットを飼っている、または将来飼う予定がある場合、ペットの飼育条件も必ずチェックしておきましょう。

夫婦におすすめの間取り選び

マンションを購入する際、重要なチェックポイントのひとつとなる間取り。おすすめの間取りをまとめてみました。

1LDKはDINKS・生活スタイルが似ている夫婦にぴったり

1LDKは、リビング・ダイニングキッチンと1部屋の間取りです。広すぎず狭すぎず程よい間取りなので、子どもを作る予定のないDINKS夫婦や夜型・朝方などの生活スタイルが一致している夫婦にぴったりな間取りだといえるでしょう。逆にいえば、子どもを作る予定のある夫婦や生活スタイルがバラバラな夫婦には不向きな間取りです。

どんな夫婦にもフィットする2DK・2LDK

2DKは、ダイニングキッチンと2部屋の組み合わせた間取り。2LDKは、リビング・ダイニングキッチンと2部屋を組み合わせた間取りです。子どもがいないうちは2部屋をそれぞれの個室として使い、子どもが生まれたら1部屋を子ども部屋として使えます。

子どもが増えたときを考えると3DK・3LDKもアリ

「将来的に子どもは2人以上欲しい」と考えているのであれば、3DKや3LDKのお部屋もおすすめ。この間取りであれば3部屋を確保できるので、子どもが成長して1人部屋を欲しがったときにも柔軟に対処できます。

まとめ

マンションは大きな買い物。不安を抱えたままライフイベントに臨んでしまわないよう、夫婦二人でよく話し合っておくことが大切です。くわえて、FPや不動産会社などプロのアドバイスを仰ぐことも忘れずに。夫婦二人や家族が幸せになれる住まいを、じっくり探してみてくださいね。

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